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年末のことですが、書店をぶらぶらしていてふと目についた 『この世でいちばん大事な「カネ」のはなし』という本を買いました。 著者は、マンガ家の西原理恵子さん。ですがこの本はマンガではなく、 「カネ」とは何か、「働く」「生きていく」とはどういうことか、 西原さんの人生経験から「カネ」について思うところを語ったものでした。 西原さんの、あの作風のベースがかいま見える とても興味深い本だったのですが、読んでいてちょっと気になったのは、 その文章の語り口が、微妙に視線が下に向いたようなものだったこと。 挟まっていたしおりを見ると、やはりメインターゲットは中高生でした(^^;。 それは、理論社から出版されている『よりみちパン!セ』というシリーズ。 2004年から5期にわたって刊行されている、ヤングアダルト向けの新書です。 面白いのは、その執筆陣。先の西原理恵子さんをはじめ、 いろんな分野で活躍中の方々が、自分が生きてきた、今も生きている 世界のことについて、それぞれの視点から思うところを綴っています。 西原さんの本に始まって、年末から3冊ほど読んでみました。 それぞれの著者が、自分の生き方に関わりの深いことを語っているのですが、 対象が一応中高生ということで、言葉づかいや説明の仕方にも気を使い、 かなりかみ砕いた文章になっています。書けないことや説明が難しいことも あったでしょうし、執筆は結構大変だったのではないでしょうか。 しかし、できるだけ平易なことばで練り上げられた文章からは、 その方々が携わってきた「物事」に対しての想いが、ひしひしと感じられます。 これまで読んだ中で個人的に一番面白かったのは、 AV監督であるバクシーシ山下さんの『ひとはみな、ハダカになる。』 中高生相手にこうも堂々とアダルトビデオの話をした本も珍しいでしょうが、 僕らでもめったに触れることのできない、「AVを作るヒトの感覚や考え」が とてもまっすぐに語られていて、これまたすごく興味深かったです。 学校の先生になって、自分も習った教材を「教える」立場から見返したとき、 声優志望の方の指導をするにあたり、基礎的な入門書を見直したとき、 ようやく「ああ、これってこういうことだったのか!」と感じた覚えがあります。 皮肉なことですが、こういった「人生のベース」のようなものって、 本当に実感としてわかるのは、ある程度オトナになってからなんですよね。 そしてその頃には、もう後戻りはできなくなっていたりします…。 でも、死ぬまで一瞬先は「未来」。実感したことは自分を育ててくれるでしょう。 そういう意味で、むしろアダルト層にこそ「効く」シリーズかも知れません。 シリーズに心惹かれた本があれば、また手に取ってみたいと思いますw。 |
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