「やめておけ」は手遅れだけど

大塚明夫さんの著書『声優魂』。
先日ネットで知り、発売日を待ちわびて購入しました。

読み始めてすぐ、「あ、これは応えるな、キツいな」と感じましたが、
そのことばの力に引っぱられるように、一気に読み切ってしまいました。
新書というサイズながら、厳しさと力強さにあふれた
大塚明夫さんの「声優」論…いや、「役者としての人生」論でした。

ちょっとぶっちゃけたお話。正直、最近いろいろ苦痛でした。
候補に挙がっても残れない。そんな傾向が何か月も続く。
後輩さんよりも少ない仕事を、後輩さんよりもアレな条件で受ける。
自分が谷間にいるような、置いていかれているような間隔が半端ない。
それなのに、一面では「先生」であり、指導サイドという立場であり続ける。
事務所に行くのも、電話を入れるのさえ、怖くて憂鬱でした。

大塚さんの『声優魂』は、そんな僕にびしっと活を入れてくれました。

「演じ手」とはどういうものなのか、それを人生の中心に置くとは、
さらにはそれを仕事にするとはどういうことなのか。
何となくずっと抱えていたもやもやや違和感がふと腑に落ちて、
いつかどこかで陥っていたらしい「考え違い」に気がつきました。
何か…腹が据わったような、覚悟が一歩進んだような、そんな気持ちです。
人のこと目先のことを、それほどつらく感じない自分に気がつきました。

とはいえ。現実的に大きな動きがあったわけでもなく、
人間的にそうできているわけではないので、
悔しいだとか面白くないだとか、そんな気持ちは
これからもふとしたことがきっかけで湧き起こってくることでしょう。
でも、それが原因で「原点」を忘れては意味がないと思います。
何でこの道を志したか、何でしんどくても続けてるのか、
その「初心」を心に置いて、これからを歩もうと思います。

「やめておけ」に応えるには手遅れの20年選手ですが、
これからの演者人生にしっかりと向き合う気になった一冊でした。
思わずもう一冊買ってしまいました(笑)。折に触れて読み返そうと思います。

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